―質問へのアドバイス―
立地条件や道路条件により判断がわかれますが、駐車場は将来建物が建築される前提で判断しましょう。
建築されることによりあまりに日当たりなどの条件が悪くなることが予想できるのであれば避けるべきです。特にファミリータイプの広い間取りであればなおさらです。
ただし、単身者用間取りで立地条件などが良ければ日当たりが悪い部屋でも十分に入居者確保ができるようであればあまり気にしなくても大丈夫な場合もあります。
私が所有している不動産で、南側が駐車場の物件があります。私は市役所へ行き道路と都市計画を調査しました。
調べた結果、マンション南側の土地は都市計画の開発道路になっていました。数十年前から計画されていますが、道路計画ははなかなか進まないもので、あと数十年は道路ができるまで時間がかかると思います。本当に都市計画道路は進みません。
いくら大きな駐車場があったとしても、建物の建築は事実上不可能です。
市役所は都市計画など基本的な調査が可能です。通常は不動産屋さんが調査をしてくれて重要事項説明書などで説明してくれますが、競売などで不動産落札をする場合はすべて自分自身で調査しなければいけません。
この辺のリスクが素人の方では難しいのかもしれません。
それに法務局へも調査にいき、地番を調べて、所有者を調べたりもします。空地や駐車場の所有者が市や県が所有していれば、とりあえずは安心です。
都市計画道路は、市役所、区役所に行けば簡単に調べられますので、一度行ってみるのも面白いですよ。
あとは、最寄駅の将来性なども調査できればベターです。
一件目に購入した大阪市淀川区にある三国駅は再開発地域で、駅もきれいに建て替えられ、駅周辺もここ数年で大きく変化する地域だと思います。
その証拠に、駅周辺はファミリータイプの分譲マンションがかなりの数建築されています。
ライオンズマンションシリーズの大京さんが三国駅前に約300戸の大規模マンションを平成17年9月に完成しました。これからどんどん発展する地域だと思います。
区分所有マンションの場合、修繕費の積立額なども確認しておきましょう。その金額により将来修繕費の値上がりや、一時金の出費などが予測できます。
ちなみに一件目の不動産の購入当時の積立金は¥14,854,317 です。この規模のマンションにしては、結構な金額でしたが、2007年大規模修繕で外観の塗装をしました。
その時に積み立てられていたお金をほとんど使い切りましたので、修繕積立金が4,000円上がりました。
築年数の古いアパート・マンションの修繕費は必要経費と考えましょう。きれいに維持管理するためには必要な出費です。
修繕をすればするほど、不動産の価値は上がります。
★超優良不動産の行方は?
―ご質問―
>「優良物件の情報いわゆる水面下情報(川上物件とも言うそうですが)は、プロの不動産業者の間で取り引きが成立してしまい、一般の情報には流通しなくなっていく」と書いてありますが、という事は一般的にHPなどで流れている投資物件というのは、はやり「とても条件の良い優良物件」とまでは呼べない物件が数多いのでしょうか。。
>逆にいうと、「とても条件の良い優良物件」(例えば利回り20%以上の物件など)は、プロの間で取り引きが決まってしまい、一派の情報まで流れない・・という図式が成り立っているのでしょうか・・。
―質問へのアドバイス―
投資用一棟もの、収益不動産の超優良物件に関しては、やはりプロが購入することが多いと思います。
理由は簡単で、まず売却情報はプロである業者に流れます。日本の不動産市場で個人間売買はほとんどありません。仲介業者などのプロを経由して情報が流れます。売却する場合でも、購入する場合でも、まずは不動産業者に情報は集まるような仕組みになっています。
当然、プロである不動産業者は自社で収益不動産を所有する場合もあれば、転売して利益を確保する場合もあります。
この流通の仕組みが変わらない限りは、なかなか超優良物件は個人には縁のないものかもしれません。
いったん業者が買取り、普通の利回りで再販するケースは良く見かけます。
ただ可能性がゼロ というわけではありませんが、ほとんどはプロの業者さんが購入される可能性は高いと思います。
なぜなら、業者さんの方が話が早いからです。即金で購入できる資金力のあるところに情報は多く集まります。
私自身も売買の仲介営業をしていますが、よい条件の不動産があった場合、個人に紹介するより、業者さんに紹介する方が手っ取り早く、購入するのかしないのか答えがすぐにいただけます。ローンなどの心配もほとんどありません。
個人の場合だと、まず物件購入までの判断まで時間がかかります。即答で買います。と言える個人さんはなかなかいないと思います。
それに、いざ購入したいと思っても、それから融資先を探したりされてはその間に不動産は他の人に購入されてしまうので、苦労が水の泡になる可能性もあります。
先日も、優良な土地情報が手に入ったので、地主大家さんに情報を持っていきましたが、融資先を探している間に、業者さんに購入されてしまい、現在利益がのった値段で再販しています。
これが現実です。
こんな理由から、やはりプロの業者さんの所によい情報が多くはいるようになります。
それに不動産には、かならず「相場」というものが存在しますので、超レアな不動産を探すより、だれも見向きのしないような不動産を加工して、優良物件に変える方が可能性は高いと思います。ただ知識と経験も必要になりますので、地道に1件、1件購入して経験と知識を高めるしか方法はないのかもしれません。
誰もが夢を見るような、有りもしない超優良物件を探すより、自分自身で優良物件に変える方が現実的です。
立地条件も良く、築年数も新しく、部屋の間取り・設備も良く、価格も安い超優良物件などほぼ存在しません。
夢ばかりを追いかけるより、現実を直視し、一歩一歩ゆっくりでも前に進む方法を探す方がより早く 夢に近づけると私は思います。
少々古くても外観を塗装したり、部屋の中をきれいにリフォームしたり、値段交渉により安く手に入れたりと自分自身で超優良物件を作る方法を学んで下さい。 |